notatione digna?

岡山大学でドイツ地域を中心に西洋史(中世史)を研究している大貫俊夫のブログ。

1年を振り返る〜ファジアーノ編

今日で仕事納めで夕方には関東に帰るので、可能な限り今年を振り返ります。まずは1日とて考えぬ日はなかったと言えるファジアーノ岡山について。

今年の結果は全22チーム中8位と去年より健闘しましたが、終盤の大失速がありギリギリにつけていた下位チームに追い越され、という過程が心に重くのしかかり、1試合1試合気持ちを切り替えるのに難儀しました。それを経てみると、8位とかなんとかはもうどうでもよくなってきて、終盤1試合ごとのしんどさばかり目がいってしまいます。体が覚えているんでしょうね。

岡山はチームとして新しく、また県自体プロスポーツチームを抱える地域として大変若いので、いざJ1昇格が視線の先に見えてくるとどうも浮き足立ってしまいます。自分自身、この浮き足立つ感じと「そんな甘くないんじゃない?」という懐疑的な気持ちの間で揺れ動いていました。そして案の定この大失速。

ここにJリーグ公式サイトの順位表があって最後10試合の結果がわかりますが、プレーオフ圏以上のチームの安定っぷりたらありませんね。特にJ1経験のあるチームの終盤力。松本は例外ですが、調子の良かった北九州も最後は負け続けています。この「J1経験の壁」が来年以降の課題ですね。

思い起こせば、ファジアーノの今季の絶頂は9月14日のアウェイ松本戦でした。サポーターならみんながよく覚えているかと思いますが、あの最後の最後に荒田が1点決めて勝ち切った試合は今季ベストゲームと言っていいでしょう。絶頂と言えるゲームの、絶頂の瞬間を記録した動画がこちらです。


2014 J2 第31節 ファジアーノ 荒田選手決勝弾!! - YouTube

ここから急転直下するわけですから、今から見返してみると、この時こんなに浮かれるんじゃなかったと思うわけです。しかし、1分38秒くらいのところで誰かが「これが岡山なんじゃー!」って言っていますよね。この心から出た叫び。これは、ファジアーノがなければ岡山県民は多分一生涯口にできなかったと思うんですよ。

自分の住んでいる地域や、その地域が抱えているスポーツチームを見て誇らしげに感じるのは基本的な感性だと思うのですが、どうも岡山の人たちからそういう意識をストレートに聞いた試しがない。もちろん地元への誇らしい気持ちはあるわけですが、その表現の仕方がどこか屈折しているのですね。僕が感じたところでは。

しかしこの、「これが岡山なんじゃー!」にはそういう屈折したところはありません。それが僕には気持ちよくて、だからこの松本戦が大好きなのです。チームは終盤失速して残念な結果になってしまいましたが、今年はこの叫びを聞けたのだからもう十分じゃないか、と思う年の瀬でありました。