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notatione digna?

岡山大学でドイツ地域を中心に西洋史(中世史)を研究している大貫俊夫のブログ。

2013年前期「西洋史講義」について

今学期は、西洋修道制について4世紀から14世紀までを追った講義を行いました。今試験の採点をしていますが、全体として良く書けている印象を受けました。採点は決して厳密に(この要素を含むから加点2、など)やっているわけではありませんが、いくつかの点をクリアしていないと高い成績(A+、A)にはなりません。

ところが授業では、講義をして試験をして成績を付けたらもう終わりなので、試験結果をフィードバックする場はありません。そのため「解答用紙にどう書けばいいのか」という点が結局のところ分からずじまいとなり、また次の学期で同じような過ちを繰り返してしまうリスクだけが残ります。

これは完全に受講者のみを対象としたメッセージとなりますが(そもそも学生がこのブログを読んでいるかは謎)、少なくとも今回の試験では以下の点に留意して下さい。

  1. ⑴の選択肢B「10世紀に誕生したクリュニー修道制と11世紀末に誕生したシトー会について、比較しつつ知るところを詳述せよ。」のように、今回は比較してもらうことに重点を置きました。したがって文章全体の構造は比較を前提としたものになるはずで、それが効果的に書けていたらかなりポイントが高い。
  2. その上で、「知るところを詳述せよ」とあるので、比較の要点だけではなくその具体的な中身まで踏み込んで書けているか。
  3. ⑵「中世の修道院(修道制、修道会)は社会から隔絶した存在ではなく、むしろ社会の要請に応える形で成立・発展したと考えられる。このことを具体例を示しつつ解説せよ。」については、具体例を沢山並べるのは効果が薄い。むしろ自分の言葉で解説できているかどうか、それは具体例と一緒になることで説得力を持つか、が大切。

大雑把には以上です。「どれくらい書けばいいのか分からない」という感想がありましたが、とくに2に留意していればそれなりの分量になるでしょう。今回平均すると1枚半くらい書いてくれましたが、贅沢を言えば2枚(つまり解答用紙裏表全部)くらい書く人がいても良かったかなと思います。