notatione digna?

岡山大学でドイツ地域を中心に西洋史(中世史)を研究している大貫俊夫のブログ。

Verzeichnis der Stadtbücher des Mittelalters und der Frühen Neuzeit

9日の月曜日に教授のコロキウムがあり,ハレ=ヴィッティンゲン大学のWissenschaftlicher Mitarbeiterのクリスティアン・シュペーア氏が来て,現在同大学で進行中のDFGプログラム「歴史基礎研究の道具としての都市台帳目録」(Der Index Librorum Civitatum (Verzeichnis der Stadtbücher des Mittelalters und der Frühen Neuzeit) als Instrument der historischen Grundlagenforschung)の内容について紹介しました。シュペーアは2009年にレーゲンスブルクで博士号取得。博論ではゲァリッツ(Görlitz)の都市史を扱っています。

今回紹介されたプロジェクトは,旧東独の5つの州を対象に,450以上の都市に伝来する70000件以上のStadtbuch(13〜18世紀)のデータベースを作成しようというものです。その作業中のHPはここです。あと3年ほどかけて完成させるらしいのですが,史料データベースのモデルとして今後他のプロジェクトから参照されるかもしれません。

ちょっとこのStadtbuchの訳語は何がいいのかと思い検索にかけてみたのですが,「都市台帳」「都市帳」「都市法書」「都市法」など様々な訳語が見られました。基本的にStadtbuchは,本義として都市役人が行政のために作成・利用したCodexであると考えられます(大雑把ですが)。そのため基本的に「都市台帳」などと訳すのがいいのかと考えられますが,中身を見てそれが紛れもない法であるのであれば「都市法」としても問題ないのでしょう。訳語にしばし拘泥したくなるくらい,このStadtbuchという史料類型は多様でかつ膨大なのです。