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notatione digna?

岡山大学でドイツ地域を中心に西洋史(中世史)を研究している大貫俊夫のブログ。

シュパイヤー大聖堂

5月22日にシュパイヤーを訪れました。中世ドイツ史を研究していながら訪れたことがないというのはある意味「もぐり」なのではと,個人的にずっと思っていた場所。今回,初めて行くことが叶いました。

シュパイヤー大聖堂はザーリアー朝の初代国王コンラート2世(1039年没)が自らの墓所とするために建造させた建物です。その後1308年に没したアルブレヒト1世に至るまで,計8人の神聖ローマ皇帝・ドイツ国王が埋葬されました。ただその墓所の位置は長らく忘れ去られており,1900年の発掘調査でようやく発見されました。

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駅から歩き,このAltpörtelから旧市街に入っていきます。

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シュパイヤーは中世以来の街並みがよく復元されていることで有名です。ライン川に向けて歩いていくと大聖堂が見えてきます。

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身廊。中は白が目に入り,とても明るいです。

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ここはドイツ国王の墓所はクリプタにあり,そこだけ有料になっています。階段を下りるとハプスブルク家から初めてドイツ国王になったルードルフ1世の墓碑(ほぼ同時代)があります。

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そしてその裏に石棺が並んでいました。

個人的にヴォルムスよりもこちらの大聖堂を楽しみに来たのですが,想像していたのとは違い,大きな感動はありませんでした。確かに白を基調として端正なのですが,宗教施設として何か「雰囲気」みたいなのが欠けているように感じました。街並みと大聖堂がセットで観光地化され,それを目的に多くの旅行客が来ているので,「雰囲気」を乱す要素が多かったのかもしれません(ケルン大聖堂のように)。あるいは,歴代ドイツ国王が墓所として活用していたこともあり,俗っぽさが際立つのかもしれません(ウェストミンスター寺院のように)。