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岡山大学でドイツ地域を中心に西洋史(中世史)を研究している大貫俊夫のブログ。

メットラハ修道院

木曜日から事実上4連休となっているトリーア。しかし雨が降り止まず,連休最終日の今日はさすがにうんざりしてきた。そのため少し雨が弱まったときに電車に飛び乗り,RB(鈍行)で35分くらいの所にあるメットラハ(Mettlach)に行ってきた。

メットラハは,7世紀末にフランク貴族でトリーア,ランス,ランの司教を務め列聖されたリウトヴィンによって創設された。この時代には一般的だが,彼は修道院長を務めながらトリーア司教となり,ランスで死んだ後この修道院に埋葬された。カロリング期,とりわけロータル1世期には国王が何らかの権利を修道院に対して行使していたが,法的には司教修道院に分類して良かろう。

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雨に濡れ,すでに葡萄の摘み終わったワイン畑に囲まれたザール川をしばし眺めた後,小さな駅で降りた。現在はこの町はヴィレロイ・ウント・ボッホ(Villeroy & Boch)の本社工場があり,それを中心にアウトレットのお店が建ち並んでいる。上のヴィレロイの建物も,元はフランス革命で修道院が廃止された後にフランソワ・ボッシュ(Boch)が買い取ったものである。

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その脇にひっそりとたたずんでいるのが,990年頃に建てられたロマネスク様式のマリア礼拝堂である。創建者リウトヴィンの埋葬場所として使われ,現在も毎年聖霊降臨祭には巡礼の地となる。アーヘンの大聖堂に倣って,オクトゴン(正八角形)が採用されている所に建築上の特徴があるそうな。

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残念ながら中には入れなかったが,整備はされているが窓も無く廃墟に近い。また晴れた日に来ようと思った。

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ヴィレロイのアウトレットショップではクリスマスのラインナップが一堂に。

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オフシーズンの日曜日で昼食をとれる店はほとんどなかったが,たまたま目に付いた小さなホテルの食堂で美味しいフォレレ(マス)のムニエルと鹿肉のグヤーシュをいただけた。日替わりデザートがあるというので頼んだらこの大きさのアイスベッヒャーが・・・。寒かったのですが,帰りの電車を待たなければならないので,コーヒーと共に美味しくいただきました。