notatione digna?

岡山大学でドイツ地域を中心に西洋史(中世史)を研究している大貫俊夫のブログ。

10月24日

ブログの更新が無いのはもったいないので,昨日あったことを記しておきます。

基本的に日中は博士論文の修正・拡充に費やしているのですが,最近はシトー会修道院に服属する女子修道院と中小貴族の関係について調べていました。例えばヒメロート修道院(Himmerod)にはザンクト・トーマス修道院(St. Thomas an der Kyll)という女子修道院が服属していて,周辺の貴族のうち,特にヒメロートとの関係が密な貴族家門がこの女子修道院にも熱心に寄進を行い,周年記念などの恩恵にあずかっていることが分かってきました。

ちなみにこのザンクト・トーマスは創建直前に暗殺され列聖されたカンタベリー大司教トマス・ベケットを守護聖人として頂いています。昨日の午後に参加した高山ゼミで成川君がヘンリ2世時代(1154〜1189)を報告してくれたので,実にタイムリーでした。ゼミでは統治制度について議論するので発言はしませんでしたが,個人的にはトマス・ベケットの殉教と聖俗の対立・駆け引きに大変興味があります。教会側が死後即座に大司教を列聖するとヘンリ2世はその墓で修道服をまとって懺悔をした,というエピソードはどこかカノッサの屈辱を彷彿とさせます。そしてこの「修道服」は何色だったのか?興味は尽きません。