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岡山大学でドイツ地域を中心に西洋史(中世史)を研究している大貫俊夫のブログ。

シトー会関連学会情報

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ハイリゲンクロイツ修道院


2009年3月6日〜8日にかけて、オーストリアのハイリゲンクロイツにあるEuropainstitut für cisterciensische Geschichte, Spiritualität, Kunst und Liturgie (EUCist)の主催で学会が開催される。本研究所は2007年に設立された新しいシトー会研究の拠点である。

学会の開催場所はケルン近郊のアルテンベルク(Altenberg)。アルテンベルクは1133年にベルク城付近に創建されたが、1147年にデューネタール(Dünethal)に移動を余儀なくされた。「ベネディクト会は山、シトー会は谷、托鉢修道会は都市*1」という原則を踏まえるならば、アルテンベルクの創建時の場所は極めて例外的と言える。シトー会修道院は修道院の周辺にある程度広大な農地を必要とするので、山よりはむしろ谷(=小川等の水辺)を好むのである。

本学会のテーマは「シトー会修道院の危機と再出発(Krisen und Neuanfänge in Cistercienserklöstern)」で、宗教改革期とフランス革命期に焦点を当てている。日本ではそもそもシトー会研究はほとんどなされていないが、今後この2つの時期は研究対象としてさらに注目されると思われる。

EUCistのHPはこちら。学会の詳しいプログラムも掲載されている。
http://www.hochschule-heiligenkreuz.at/EUCist-Forschungsinstitut.eucist.0.html

なお、本学会の第1回分は論文集の形で出版されており、近いうちに簡潔な書評を書きたいと思っている。
A. Schachenmayr (Hrsg.), Aktuelle Wege der Cistercienserforschung. Forschungsberichte der Arbeitstagung des Europainstitutes für cisterciensische Geschichte, Spiritualität, Kunst und Liturgie an der Päpstlichen Phil.-Theol. Hochschule Benedikt XVI. Heiligenkreuz vom 28./29. November 2007, Heiligenkreuz 2008.

*1:正確にはBernardus valles, montes Benedictus amavit, oppida Franciscus, magnas Ignatius urbes.